「名古屋人の味噌好きはどれくらい?」閉店後の不定期日記 250130

2025/01/30 ブログ

味噌カツ定食に一品料理の串味噌カツを追加するくらい名古屋人は味噌が好き、味噌の料理が大好きなのだが、果たして名古屋名物(なごやめし)に味噌を使った料理はどれくらいあるだろうか。

 

 

 

味噌カツ

全国的には「とんかつ」が主人公だが、名古屋では「味噌カツ」がダントツに主役。この味噌カツに使うだけに留まらない万能の味噌ダレがスーパーで売られている。他の地方では驚かれるが、名古屋では当たり前で何の不思議もない。

 

味噌煮込みうどん

「味噌煮込みうどん」と表記するが、名古屋では『味噌煮込み』で通じる。農林水産省のサイトに郷土料理として登録されている。鰻(ひつまぶし)ならあのお店という圧倒的存在が君臨しているが、味噌煮込みにもある

 

味噌おでん

味噌をこってり溶かした出汁でおでんダネを真っ黒になるまで煮込むのが「味噌おでん」だが、家庭では普通のおでんに味噌(だいたいコレ)をつけて食すことが多い。これもまた農林水産省のサイトに郷土料理として登録されている。

 

どて煮

もつをこんにゃく等とともに味噌で煮込むのが「どて煮」。串味噌カツと密接な関係にある。お酒のアテとして居酒屋で人気。

 

煮味噌

「煮味噌」も愛知の郷土料理として農林水産省のサイトに登録されているが、今は日常的に見ることがほとんどない。

 

赤だし

「赤だし」とは赤味噌でつくる味噌汁のこと。名古屋で味噌と言ったら赤味噌一択なので「赤だし」となる。全国チェーン店の味噌汁が白味噌や合わせ味噌だと内心ガッカリする人も少なくない。ただ、味は濃く、塩味も利いているため、他の地方から名古屋へ移り住んだ人の中には馴染めないこともある。生まれながらに「赤だし」の名古屋人はこれが当たり前。

 

 

 

主だったところはこれくらいか。

愛知県で見れば(長野県の木曽、岐阜県の美濃や飛騨といった地域が有名だが)奥三河の名物として「五平餅」もあったするので、実際はもっとある印象になるかもしれない。

 

また、例えば冷奴に味噌(主にコレ)をかけて食するといったように、多くの料理を”味噌バージョン”に魔改造するのも名古屋の特色なので、極論すれば味噌に囲まれているという表現もあながち過大ではなかったりする。

 

 

 

名古屋の赤味噌は、大豆と食塩のみで作る「豆味噌」であり、『愛知の豆みそ』と呼ばれる。発酵に時間がかかるため、色が濃くなる。旨味たっぷりで甘味は少ないといった特徴がある。元は関西寄りの薄味が主流だった名古屋の味に赤味噌が融合し、独特の濃いぃ味が登場し、混然一体となったカオスが誕生したと言えるだろう。

 

名古屋の料理は味噌ばかり、ブラウンばかりじゃないか!と指摘されるが、よくよく見ると案外そうでもない。上記の6品を見ると、どれも調理法が異なり、味噌の使い方が異なる。同じ赤味噌を使っても味わいが違う。味噌を多彩に使いこなし、様々な味わいを表現しているのが名古屋の味噌料理なのである。

 

フランス料理はソースで決まると言われるほど素材を活かしつつソースで味わうもの。名古屋名物(なごやめし)の味噌料理もまた、フランス料理のソースのごとく、様々なテイストの味噌あじを楽しむものとお考えいただきたい。

 

 

 

なお、赤味噌として最も有名な「八丁味噌」だが、これは名古屋ではなく愛知県は岡崎市の名産である。

 

農林水産省の”地理的表示(GI)産品「八丁味噌」”にはナゼかこれまで名古屋の「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」のみ登録されていたが、2025年1月24日付で岡崎の「八丁味噌協同組合」が追加登録された。当然のことである。

 

地理的表示(GI)産品「八丁味噌」への八丁味噌協同組合の追加登録(農林水産省)

 

名古屋で八丁味噌と聞いて名古屋をイメージする人はいない。誰しもが岡崎だと言うだろう。なので敬意を払って、改めて「八丁味噌は岡崎名産」と申し上げる。

 

 

 

 

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2024年までXに投稿していたマツヤ代表・鈴木の不定期な”日記”を2025年からはブログで呟くことにしました。

 

あくまでも心の内をボソっと呟くものにつき、敬語は用いず、「です・ます調」の表現も省き、敬称略となりますことをご了承いただきたく存じます。

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