「手づくりハンバーグの”手づくり”って?」閉店後の不定期日記 250129

2025/01/29 ブログ

1970年代から1980年代にアメリカから大量消費文化が到来し、一度にたくさんの料理を”商品”として売り出していた頃は「つくり置き」が当たり前だった。世界的に最も有名な、あのMなハンバーガーチェーンなどその筆頭格であり、オーダーしてからスグにハンバーガーが食べられる、(調理後に保温しているので)スグに温かいハンバーガーが食べられると当時は重宝されたものである。

 

しかし、しばらくすると品質について物申されるようになり、つくり置きからオーダー後に調理して提供というスタイルに変わっていった。とりわけ「つくりたて」を重んじる日本ではアメリカ本部が首を傾げるほど物申した結果、日本法人がいち早く取り入れた可能性もあるのではと推測する。

 

 

 

つくりたて、新鮮、生……こうした品質を過剰なほど重んじ、提供側がこれに応えようとするあまり、(減少傾向にあるが)2022年度の食品ロスは約472万トンにのぼり、家庭系食品ロスの量は世界で14位、事業系では飲食店が19位、小売店では20位にランクされているのだが、それは別の話。

 

 

 

個人的には高級なハンバーガーは別にしても100円や200円のバーガーなどつくり置きでさっさと渡してもらって全然構わないのだが、まぁ、世の中そういうものなのであろう。

 

 

 

さて、本題である手づくりハンバーグだが、これも同様に昔は手づくりしているだけでちょっと高級な店、特別な店、としての差別化が図れていた。今は専門店化が進み、ハンバーグ専門店も登場。さらには一生懸命頑張っていらっしゃる個人オーナーもいたりして、それぞれが手づくりに励んでいる。

 

ハンバーグで言う手づくりには、ハンバーグそのものの手づくりとソースの手づくりがある。数多くのソースを用意して多様なハンバーグを提供する方法もある。

 

 

 

ただ、どこまでを以て手づくりとするか、その定義は曖昧である。デミグラスソースにおいても近年はホテルですらいちから手づくりすることは稀で、ソースの素的なモノに手を加えることが多いと聞く。むしろ小さなお店の方が昔ながらに徹していちから手づくりしていることもあろう。

 

 

 

マツヤでは牛肉と豚肉の合い挽きをいちから手づくりでミンチにしている。巷では牛肉100%が人気だが、業界内では合い挽きの方が味が良いという定説がある。昔から定番として好まれている合い挽きを続けているのがマツヤである。

 

もちろんデミグラスソースもいちから手づくり。香味野菜から大鍋でコトコト、である。弱火で長時間を安全に遂行するのは容易くない。かかりっきりになって他の作業ができない時間帯も生じる。ただ、マツヤでは創業以来この方法で手づくりしており、それが当たり前と思っているので何が苦労なのかイマイチよくわからなかったりする。

 

親に連れられて子供の頃に食したマツヤのハンバーグが忘れられず、社会人になってから伏見で勤務となり、今は自腹で楽しんでいますと目をキラキラさせて教えてくれた方もいた。

 

 

 

とまぁ、半ば自慢のような流れになってしまったが、最近は冷凍技術も目覚ましく進化しており、何が何でも手づくりにこだわることもないような、そんな気もするのである。

 

マツヤの手づくりハンバーグが今後も変わることはないだろうが、元より曖昧な手づくりの定義など気にせず、美味しいハンバーグを見つけてもらいたいものである。

 

 

 

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

 

2024年までXに投稿していたマツヤ代表・鈴木の不定期な”日記”を2025年からはブログで呟くことにしました。

 

あくまでも心の内をボソっと呟くものにつき、敬語は用いず、「です・ます調」の表現も省き、敬称略となりますことをご了承いただきたく存じます。

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

 

広小路キッチンマツヤ公式SNSを登録しよう!
X:https://twitter.com/kitchen_matsuya
Facebook:https://www.facebook.com/KitchenMatsuya
Instagram:https://www.instagram.com/kitchen_matsuya/

 

Uber Eats のオーダーがココからできます。
orderonline