名古屋に観光地がないって本当?【名所紹介その7】

2023/05/27 ブログ

名古屋名所紹介〈その7〉

 

 

 

こんにちは、広小路キッチンマツヤです。

 

モノづくりの街として大きな発展を遂げた名古屋には観光地や観光名所が少ないと言われてきました。かく言う名古屋人が今でもそう思っています。かつては全国主要8都市の魅力度ランキングで最下位を、それも2年連続で獲得したこともあります。

 

 

 

「名古屋は行きたくない街」2年連続“魅力度”最下位のワケは?市の担当者に聞いてみた
https://www.fnn.jp/articles/-/5540

 

2018年度の「都市ブランドイメージ調査」ですが、これを最下位獲得の名古屋市が発表したことも当時は話題になりました。この自虐を当然のように受け入れている名古屋人でしたが……そこから数年を経た現在はどうなっているのでしょうか。

 

 

 

市区町村魅力度ランキング(地域ブランド調査2021)
https://news.tiiki.jp/articles/4698#

 

「地域ブランド調査2021」という、1000の市町村を調べた2021年のランキングで名古屋市は25位でした。1000の市町村で25位なら大健闘じゃないですか。ちなみに主要8都市では東京や大阪を抜いて6位になっています。まぁ、前回の調査(19位)から下がっているのが気にはなりますが、東京・大阪を抜いているなら名古屋人は大喜びでしょうw

 

 

 

実は、じんわりと観光人気が増しているんです!

頑張っているんです名古屋!!

 

そんな、名古屋人も気づいていない名古屋の魅力とは何でしょう。

 

 

 

「じゃらん」のニュース記事を引用しながら紹介して参りましょう。

 

実は名古屋には日本の「NO.1スポット」がいっぱいあるって本当!?
https://www.jalan.net/news/article/331181/

 

 

 

◆熱田神宮

「初詣にはどこへ行きますか?」という質問があった場合、まぁ、自宅から歩いていける地元の寺社仏閣ということもあるでしょうけれども、だいたいにおいては、その都道府県を代表する神社に最も多くの人が集まるものでして、東京なら明治神宮、大阪なら住吉大社、福岡なら太宰府天満宮といったところでしょうか。

 

ならば名古屋は…………?

はい、それはもぅ熱田神宮です。

 

普段の名古屋人は意識していないでしょうけれども、ここが例えば大火災にでも遭ってしまったら予想以上に心が折れてしまう可能性がある……きっと名古屋城と同じくらいに名古屋人のアイデンティティ、その一部を喪失してしまうような感覚に陥るであろう、名古屋になくてはならない存在の1つが熱田神宮と言えます。

 

 

 

ですから地震で崩壊した熊本城を見上げた方々のお気持ちは容易に推察できるのであります。当時は微力ながらもマツヤで募金を募り、お送りしましたです、ハイ。ついでに申せば、熊本城と名古屋城は加藤清正公繋がりで切っても切れない間柄です。

 

 

 

熱田神宮の創建(創祀)はあまりにも古いため、確かな年月は不明なのではないでしょうか。2013年に創祀1900年目を迎えたとして「創祀千九百年大祭」というのが執り行われたそうですから、そこから逆算すると西暦113年もしくは114年……?みたいな時代になってしまいます。たぶんですが、まだ卑弥呼も生まれていませんね。

 

1560年には「人間五十年~♪」で有名な『敦盛』を清州城内で舞った織田信長が、一大決戦を前に僅かなお供を引き連れて夜半に突如として出陣し、後を追っかけてくる家臣達を待った場所が熱田神宮でした。その一大決戦とは『桶狭間の戦い』です。清州から桶狭間へと向かうルート上に熱田神宮は位置しています。その戦勝を記念して奉納した「信長塀」は今も熱田神宮に現存しています。

 

織田信長が家臣達の到着を待ったのがなぜ熱田神宮だったのか。それは桶狭間へのルート上という地理的な要因に加えて、武士から見た熱田神宮の存在もあったものと考えられます。

 

熱田神宮の祭神は熱田大神(あつたのおおかみ)ですが、これは天皇の皇位継承に不可欠とされる三種の神器の1つ『草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)』を神体とした天照大神(あまてらすおおみかみ)ともされています。歴史にちょっと詳しい方であれば「源平合戦の最終戦『壇ノ浦の戦い』で草薙神剣は安徳天皇とともに海へ沈んだのではないか?」と思われるかもしれませんが、あれはレプリカです。

 

そのため、草薙神剣からの繋がりもあって、熱田神宮では主祭神を熱田大神としつつ相殿神(あいどのしん)に以下の神々が祭られています。

 

 

 

・天照大神

・素戔嗚尊(すさのおのみこと)

・大和武尊(やまとたけるのみこと)

※他にも大和武尊の最後の配偶者である宮簀媛命(みやすひめのみこと)と建稲種命(たけいなだねのみこと)が祭られています。

 

 

 

つまり、今風に言えばクサナギの剣に加えてスサノオやヤマトタケルといった戦いの神々までいる熱田神宮は武士にとって特別中の特別な神社ということになるでしょう。だから織田信長は決起集会(戦勝祈願)の場所に選んだものと思われます。

 

 

 

そんな戦いの神々のみならず天皇家との縁も深いことから、現在でも皇室の方々がこの地方にお越しの際は伊勢神宮に続いてお参りをされる場所にもなっています。

 

皇室の方々は基本的に外資系のホテルには宿泊されませんので、マツヤのすぐ隣にある名古屋観光ホテルで宿泊されます。交通規制が時折行われて何かと思えば……なるほどね……と思うことがありますから、ニュースを見ていなくとも気づくことがあります。

 

 

 

熱田神宮の南側というのは今でこそ埋め立てられましたが、昔はスグ海でした。ここから桑名までの間が東海道唯一の海上ルートとなり、「七里の渡し」と呼ばれる舟が出ていました。

 

では、なぜ海上ルートとなったのか。それは木曽三川と呼ばれる木曽川・揖斐川・長良川の河口付近が当時としてあまりにも広大かつ荒れていたため陸上を断念したからです。防衛上の理由で橋をあまり多く架けなかったというのもあるでしょうけれども、静岡の安倍川でさえ渡し舟や渡し人足を用いて渡った東海道もさすがに木曽三川は渡れないと判断したようですね。

 

ちなみに「七里の渡し」で言う七里(約27.3km)ですが、今でも名古屋から桑名までを自動車で移動するとだいたい25km前後となりますから確かに七里だなぁ~などと思うこともあります。

 

 

 

最後に余談ですが、熱田神宮のすぐ横にある「熱田神宮公園野球場」(通称:熱田球場、熱田愛知時計120スタジアム)は愛知の高校野球で用いられる最も古い球場でして、今もなお電光掲示板すらなく黒板に白塗りの数字をひっくり返すスタイルの古式ゆかしい、いや、古式ゆかし過ぎるスコアボードを見ることができます。

 

このスコアボードの得点表示は愛知随一の強豪校である中京大中京高校の野球部員が務めるという伝統がありまして、中京に無関係の(例えば東邦対愛工大名電とか)の試合でも中京の一年生部員が先輩の二年生部員に教わりながら担当しています。

 

 

 

さて、7回に渡ってお送りしてきたシリーズですが、今回が最終回となります。

 

名古屋の観光名所、その魅力を地元民ならではの視点と愛情を加えて記して参りました。名古屋って意外に結構イイとこあるじゃん!と思っていただければ幸いです。

 

これまでのご照覧(ご笑覧?)ありがとうございました。

 

 

 

その1 - 名古屋城

その2 - 名古屋市科学館

その3 - 名古屋港水族館

その4 - 東山動植物園

その5 - 名古屋市営地下鉄

その6 - 徳川美術館

その7 - 熱田神宮

 

 

 

◆名古屋観光グルメにおすすめの書

 

まっぷる 名古屋 '23(昭文社)

名古屋旅を楽しむ観光ガイドブックの最新版。巻頭別冊付録は、2022年11月1日開業で話題の「ジブリパーク&周辺スポットガイド」で必携の一冊。

 

るるぶ 名古屋 '23(JTBパブリッシング)

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ことりっぷ 名古屋(旺文社)

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おとな旅プレミアム 名古屋 第3版(TAC出版)

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大人の名古屋 Vol.58(CCCメディアハウス)

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名古屋の酒場(著:大竹敏之、星雲社)

名古屋の酒場ガイドの決定版!!
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名古屋の喫茶店 完全版(著:大竹敏之、星雲社)

ナゴヤの喫茶文化はますます面白い。レトロな喫茶、自家焙煎から、最新店まで。老いも若きも魅了する名古屋喫茶を一冊に。一度は訪れたい厳選100軒を掲載。

 

 

 

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